どんなに庭に助けられたことだろう。
庭と私は、一心同体だ。
月曜日~水曜日のお休みは、ほとんどが庭の維持で終わる。
抜いても抜いても生えてくる雑草も、顔を合わせていると、だんだん
愛おしくなるが、ええい!ごめんね!ブチッ!
ふう、一息いれようか。
庭にあるいくつかの東屋。
ここに座って汗をぬぐうと、そよそよと風が流れてくる。
ああ、最高だ。ごくり。
こんなにお水が美味しいのは、庭のおかげ。
夏の庭は、豪華だ。
燦々とふりそそぐ太陽をあびて、緑が茂り、影ができる。
そのコントラストが豪華なのだ。
私も豪華な庭で、恵みの太陽を浴びる。
いやはや1分もいられず退散。
秋の庭は、一面真っ赤に染まる。
ただの赤ではない、色々な赤なのだ。
これはどんな絵の具でも出せない色だなあ。
そしてパンが美味しくなるのもこの季節。
冬の庭は、薪ストーブのためにあると言っても過言ではない。
枯れた木の茶色だけがクローズアップされる、冬の庭。
どの木もどの花も冬支度をして、じっとたたずんでいる。
シーンと静かな、冷たい空気だけを感じる冬の庭が好き。
パチパチと燃える薪ストーブが寂しさを受け止めてくれる
じっと息をひそめて寒さに耐えていた庭
私だけは知っている、そのじっと我慢の冷えた土の下に
今か今かと待っている沢山の小さな芽。
あと少し、もう少しだよ
一番のり。
てんとう虫も顔を出したけど、どこか散歩へ行って
しまった やっと春を感じた午後。
グーチョキパンの自慢のひとつがこの庭です。
自慢と言ってしまって手入れが行き届かず恥ずかしいけど、庭があるから私がある。
庭を眺めていると、あの時のお客様の笑顔、この前のお客様の笑顔、色々思い出す。
そしてお客様ご自身も、じっと庭を見つめながらのひと時を過ごされる。
ご来店ありがとうございます。
自分を見つめる静かな時間。
チクタク時計の音も、薪ストーブの弾ける音も、聞こえなくなる。
グーチョキパンの庭にようこそ。